MENU

マンション売るつもりで買う場合の気をつけるべきポイント

マンション売るつもりで買う場合の気をつけるべきポイント

これからマンションの購入を検討している場合、子供の成長や仕事による転勤といった人生の節目に伴う住み替えを想定し、将来的に売りやすいマンションを選ぶことが大切です。その理由は、買ったときより高く売れるマンションを購入すると、将来的に多くのメリットを享受できるからです。

とはいえ、基本的にマンションを購入して築年数が経つと建物自体の価格、つまり資産価値が徐々に下がっていくと考える人がほとんどです。マンション購入を売る前提でするには、まず何から始めたらよいのか、あまり知られていない部分が多く存在します。

今回は、マンションを売るつもりで買う場合の気を付けるべきポイントとして、マンションを売るつもりで買う場合の選び方や注意点、高値で売却するコツなどをわかりやすく解説します。この記事を読めば、初心者のあなたでも将来のあるべき姿がしっかりと見えてきます。ぜひ、最後まで目を通してみてください。

目次

マンションを売るつもりで買う場合の気をつけるべきポイント

マンションを売るつもりで購入しようと考えている方の悩みは、どの物件を購入するべきかという点ではないでしょうか。本章では、マンションを売るつもりで買う場合の気を付けるべきポイントとして、下記3つの要素を押さえましょう。購入する前に、必ず確認しておくべき重要な点です。

  • 住宅ローンの他にもかかる費用がある
  • 築20年までにマンションを売却する
  • リフォームのしやすいマンションかどうか

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

住宅ローンの他にもかかる費用がある

マンションを購入した際にかかる費用は、住宅ローン返済額のみだけではありません。実はこれ以外にも、管理費や修繕積立金が毎月発生します。管理費とは、マンションの管理組合を運営するために支払うものです。金額は管理組合による総会で決まることがほとんどです。

また、修繕積立金とは、購入したマンションを改修工事などをする際に使用するため、住居者達が積み立てする金額です。いずれも、ローンの返済以外に発生する固定費があるため、事前に余裕を持ったキャッシュフローの予測や計算が大切です。

築年数20年までにマンションを売却する

マンションを売る際の成約率が大きく変わる原因のひとつに「築年数」があります。とりわけ築20年前後の物件では、成約率がグッと高くなり売却しやすくなるのです。築20年までに売却することを念頭に置き、第一印象など見た目の印象ではなく、家賃下落率などのデータをもとにして、物件を買うのがポイントです。

安易な気持ちでマンション物件を選ばないよう、将来的な物件価値はどうかといった面も判断材料として、物件を選んでみてください。

リフォームのしやすいマンションかどうか

近年、中古マンションの購入やリフォームをセットで行ってから売却する方法が増加傾向にあります。ですので、リフォームのしやすさという視点で、マンションを買うのも買い手がすぐ見つかる可能性が高まるので、おすすめです。

リフォームのしやすい物件の特徴は、壁を取り払ったり壁の位置を変えたりできる構造壁の少ないまたは、もともとない物件です。間取り変更の自由度が高いと、室内空間を広く使うこともできます。

マンションを売るつもりで買う場合の選び方

マンションを売るつもりで買う場合は、購入したマンションが、 買った値段を上回る価値のある物件であることが重要です。まずは、これから解説する下記4つのポイントを押さえて物件を選びましょう。

  • 地価が上昇しているエリアに建っている
  • 築年数の浅い中古物件を選ぶ
  • マンションの品質が高水準である
  • 管理会社が適切に運営を行っている

それぞれの選び方を詳しく解説します。

地価が上昇しているエリアに建っている

マンションを売るつもりで買う場合の選び方として、建っているマンションの地価が上昇しているかを確認する点はポイントとなります。エリアの地価は経年で下落せず、需要に合わせて上昇することも、よくあります。

地価が上昇しているエリアのマンションを購入することで、資産価値の減少を抑えられます。東京都で地価が上昇しているエリアを例えると、港区や中央区などがあげられます。このエリアは、日本の中枢として捉えられており、行政機関や繁華街も多くあります。こういったエリアにマンションを購入していると、数年後に価値が値上がりしていることもあり得るのです。

築年数の浅い中古物件を選ぶ

マンションの価値は、前述したように保有年数と共に減少していきます。以下の資料をご覧ください。

出典:公益社団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」

築年数が浅ければ浅いほど高く売れる傾向にあります。そのため、築年数浅めの中古マンションは狙い目です。新築マンションの価格は、広告費が上乗せされているため中古よりもはるかに高額で販売されています。しかし、築年数浅めの中古マンションは、新築のプレミアもなくなっており、物件の条件は変わらず価格も安めです。購入後に資産価値がグッと下がることもないため低負担です。築年数だけで見るだけでなく、立地などの条件を確認しながら物件を選んでみましょう。

マンションの品質が高水準である

マンションの質が、高水準でブランドマンションかどうかも大切です。マンションブランドとは、マンションを建設する不動産デベロッパーが、同時にコンセプトを決め供給するマンションです。そのマンションに備わるブランド性は、マンションの安全性や耐震性など一定の品質が担保されています。

新築で購入して中古物件になったとしても、資産価値が落ちづらい傾向にあります。設備仕様や設計、アフターサービスなどを一貫して高い水準で行い、定期的な管理も行き届いているため、外観や設備の劣化も起こりにくくなっているのです。

管理会社が適切に運営を行っている

マンションが良い状態で保たれているか、管理状況も選ぶときに確認すべき点です。しっかりと管理が行き届いているマンションは修繕積立金の使途が着実に定められているので、無駄な工事もなく、実質的な修繕積立金の負担も減少する傾向にあります。

管理会社がずさんでマンションの清掃や点検を疎かにしていたり、外壁や設備の補修を行っていなかったりすると、その影響が数年、数十年後には必ず現れます。しっかりした管理会社が適切に運営していれば、管理報告やお知らせが掲示板に定期的に貼りだしてあるので、チェックするようにしましょう。

マンションを売るつもりで買う場合の注意点

マンションを売るつもりで買いたい場合には、下記2つの注意点を踏まえた購入がおすすめです。

  • 将来売りやすいエリアかを確認する
  • ニーズにマッチした平米や間取りである

それぞれ何に注意を払うべきなのか詳しく見ていきましょう。

将来売りやすいエリアかを確認する

将来のことを見据え、買うマンションが需要の高く利便性の良いエリアかどうかを事前に確認しておくことが重要です。需要の高いエリアとしては、東京都心や大阪、仙台など主要都市部に位置するマンションを購入するのがおすすめです。買い手の見つかりやすい地域では将来の発展が見込まれるため、買ったとき以上の金額で売却できる可能性が高まります。

また、駅近物件で交通アクセスが良く、近隣施設が充実しているなどの特徴があると、今後の需要は高まっていくものとみられます。そのようになると、マンション価格はほぼ右肩上がりで、不動産を売却した際に利益を得られる可能性もあります。

エリアニーズにマッチした平米や間取りである

マンションが建っているエリアニーズを想定した、広さや間取りであるマンションをかどうかを見極めることも大切です。例えばファミリー世帯が多く住む地域であれば、ファミリー向け物件の需要は上昇し、売却もスムーズになります。しかし、単身者向け物件が多く住んでいる場所では、ファミリー向け物件の需要はほとんどありません。マンションを売却する際に、買主が見つからないこともありますので、この点には注意しましょう。

売るつもりで買ったマンションを高値で売却するコツ

売るつもりで購入したマンションを高値で売却するためには、以下の3つのコツがあります。

  • 高値で売却できそうな時期を見極める
  • 不動産査定一括サービスを活用する
  • 内覧のため部屋は綺麗に掃除しておく

高値で売却できそうな時期を見極める

マンションはその年の経済状況にリンクし、価格に大きく影響してきます。物件価格は、ずっと一定額というわけではありません。経済が上向いていると不動産の取引活動も活発になり、地価が上がれば価格も上昇する傾向にあります。そういう状況になると、マンションを購入した価格以上の高値で売却できる可能性が高まります。

不動産査定一括サービスを活用する

マンション売却額を決定するときには、不動産会社にマンションの価格を査定依頼してもらうのが一般的です。ネットの普及している現在、査定は不動産査定一括サービスで依頼するのがおすすめです。

必要な情報をネットに入力するだけの作業で、複数の不動産会社から査定金額が届きます。わざわざ不動産会社へ足を運ぶ手間がなく、複数の査定金額がわかります。物件の相場や適正な価格も比較して判断しやすいといえるでしょう。

内覧のため部屋は綺麗に掃除しておく

マンションの売却価格が確定すると、市場に出す段階になります。内覧を希望する人が現れたら、部屋を必ず掃除して綺麗にしておくことが大切です。

もしものが乱雑で荷物が散乱していたり​​、全体的に汚れていたりすると、購入希望者は良い印象を持たず、購入を検討したり、価格交渉を行う可能性があります。

その結果、買った金額以上の価格での売却が難しいことも考えられます。 売却価格を魅力的に見せるためにも、内覧に備えて部屋を綺麗にしておくことが重要です。

売るつもりで買ったマンションを売る際の注意点

マンションを売る際は手法によっても、価格に大きな影響を与える場合があります。ここからは、売るつもりで買ったマンションを売る際の注意点を3つ解説します。

  • 基本的にローン残債があると売却できない
  • 売り急ぐと税金が高くなる
  • 売却するワケを正直に記載する

それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

基本的にローン残債があると売却できない

マンション購入時のローンが多く残っている場合は、抵当権が付いているので即座に売却できません。この抵当権と呼ばれるものは、ローンの完済とともに抹消されるものです。

しかし、ローン残債があっても、マンションを売却できるケースもあります。それは、マンション売却益でローン返済が可能な場合です。事前に、ローン残債を確認しておくことが大事です。

売り急ぐと税金が高くなる

マンションの売却による利益は、譲渡所得税の対象です。マンションを売却する場合、所有期間が5年以下の短期間だと、想定した以上の税金がかかることがわかっています。この税額は、マンションの所有期間によって変動するため、注意が必要になります。

短期と長期で所有していた場合の税額を比較してみましょう。売ったときの税額を求めるには次のような計算式になります。

  • 課税短期譲渡所得金額×30%(住民税9%)
  • 課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)

短期所有の税率は30%、長期所有で5年を越えた場合は15%です。マンション価格は高額なため、この税額はシビアに捉える必要があります。

出典:短期譲渡所得の税額の計算長期譲渡所得の税額の計算(国税庁)

売却するワケを正直に記載する

物件を売却する際は、良い点や悪い点を正直に記載しておくことも重要なポイントです。物件の中には、物件の良い所ばかり書いてあると、逆に悪い部分を隠しているのではないかと疑念を抱くこともあります。基本的に気になっている箇所は隠さずに掲載しましょう。

欠点となる要素でも率直に記載することで、逆に売りとなる部分にスポットが当たりやすくなることもあります。

マンションを売るつもりで買う場合のよくある質問

最後にマンションを売るつもりで買う場合によくある質問について、ひとつずつ紹介します。

  • マンションは買った時より高く売れる?
  • 住み替えのとき、マンションが売れなかったらどうする?
  • マンションを売却したらいつお金が入る?

それぞれ見ていきましょう。

マンションは買った時より高く売れる?

マンションを購入した価格以上で売却することができます。全てのマンションが購入価格以上で売却できるわけではありませんが、資産価値の下がらないマンションの場合は、買ったとき以上の値段で売れることがあります。

住み替えのとき、マンションが売れなかったらどうする?

マンションが売れなかった場合の解決策として、まず室内清掃やリフォームなど自身の内覧対応を見直すという点が挙げられます。マンション売却時の内覧は、買い手からの印象を最も左右する大切なポイントです。内覧時に良い印象を与えることができれば、購入してくれる可能性が高くなります。

また、住み替えの場合は高く売りたいという気持ちが全面に出て、相場より高めに設定しまいがちですが、なかなか売れないときは売却価格の見直しも必須です。これらを実践しても売れない場合は、不動産会社に買取してもらうのもひとつです。市場よりも買取価格は多少安くなりますが、短期間で買い取ってもらえる可能性が高いので、住み替えもスムーズです。

マンションを売却したらいつお金が入る?

マンションを売却し、金額が入金されるのは2回に分けられています。1度目は売買契約を締結した日で、手付金が手元に入ります。2度目は引渡しの当日です。おおよそ、1カ月程が買主が決まってから全ての売却代金を受け取れる平均的な期間と言えます。

まとめ

今回はマンションを売るつもりで買う場合の「気をつけるべきポイント」を紹介してきました。この記事で紹介したポイントを押さえながら、マンションを買ったとき以上の価格で売れるようにしたいものです。とはいえ、ポイントや注意点をよく理解していても、マンションを購入する際に迷いが伴うケースは少なくありません。

マンションの購入で失敗する要因としてよくあがるのが、不動産の基礎勉強や事前の準備不足です。準備する段階で情報収集を行っていないと、買った以上の値段で売ることは難しいと言えるでしょう。不動産には勉強がつきものと言われますが、どのくらいの時間勉強したらいいのか指針がなく不安に陥ってしまうかもしれません。

インターネットや書籍、不動産会社やセミナーからの情報収集、現地見学といった流れに沿って行動することで、必要な知識を養うことができます。マンション購入で長期的に収益を出すには、判断力を身につけることも大切です。

この記事を書いた人

中央大学の法学部を卒業後、大手不動産会社に入社。顧客のニーズに応じた物件選びや契約手続きのアドバイスを行い、住宅購入者や投資家から高い評価を得る。不動産業界における法律改正に対応するため、不動産法務の研修を受け、専門知識を深める。さらに、宅地建物取引士の資格を取得。2018年には、不動産取引における倫理規定の策定に貢献し、業界の透明性向上に努める。2023年に当サイトの運営を開始。

目次